自由になりたい

鳥の手羽元の煮物を作っている。本当はニンジンとかごぼうとかいれたい気がするけれど、肉オンリー。ゆで卵をインしようか。

息子の友達がきて遊んでいる。玄関で。
中にいれてあげられれば良かったけれど、
ただいま片付け中。

母は機嫌が悪かった。
私が玄関の扉を開けて、目があって、、無表情。
そして、「今何時だっけ?」と私に聞いた。
それがあいさつだ。
氷のような人だ。氷の女王だ。
私にはいつもそうだ。
あったかい思い出など一つもない。
愛されてはいないのだろう。
所有物でしかないのだろう。
私はといえば、お金さえもらえればいいのだ。
従業員として。娘として。
お財布だからね、と父は言う。
酷な人。
的を得すぎ。

そう言う私も、仕事以外で親に会うなんて、
できない。
田植え、盆、正月、泊まることなんてめったにない。
一応行かないと、世間体があるので、恨まれる。
まったく所有物だ。

早く元気になりたい。
明日は仕事が一つある。
大家さんに電話しないといけない。
3月は不動産屋はかきいれどきだ。
そんなに担当物件はないけれども、
やらなければならないのだろう。
リハビリを兼ねて、やらなければ。
つらいなーーー・・・。

友達連中元気やなー。
楽しそー。
私にあんな時代あったかしら。

いつも子守ばかりしていたな。
高学年になるとさ。
どんどん妹や弟が増えて、
私はどんどん影を背負った。
私は見てもらえなかった。
屈折した。

ああ、いい思い出なぞ、夢の中だ。

自由になりたくて、
今の夢はそう。
自由になりたい。

いろんなしがらみから。

自由になりたい。