新盆

実家へ行ってきた。

お寿司とオードブルを買っていった。
頼まれたので。
新盆のご供養をして、
ろうそくを48本立てたものを眺めていた。
火の番は私の仕事だった。

宴会が始まった。
皆超ご機嫌で楽しそうだった。
おばあちゃんもきっと喜んでいるね、そう言っていた。

毎日、毎日、休みだろうが、仕事だろうか、
何か気持ちとか、大事にして生きていこう、
そう思った。

お盆で、おばあちゃんの死へのわだかまりが解けた。
死に目に会えなかったこと。
施設で一人きり死なせてしまったこと。
悔しくて、悔しくて、ただ亡くなったことを悔やむ
以上に、自分がもっと会いたかったこと、
大好きだって伝えたかったこと、
おばあちゃんに恩返しもできていたか、
そんな自分への後悔も、溶けていった。

おばあちゃんは死んでしまった。
仏様になられたのだ。
やさしくて偉大な人。
偉大なおばあちゃんは、きっと私たちを見守ってくれている。

そう思う。

ね、だれを恨んでも、自分を責めても、
どうにもならない、ことだった。
決して、満足いくおくり方ができたとは思わないけれど、
おばあちゃんの人生を、
楽しかった思い出を、
その大きな強いやさしさに、感謝しよう。

まだ、だめだ。
泣けてくる。

でも、ありがとう。

おばあちゃんは、宝物だ。