現実

あまり深く考えるのはよそう。

大きな川のふち。

昨日はアドレナリン、でまくって運転した。
真っ暗な山道。

試練だよ。

まったく。

人使いが荒いんだ。

どっと疲れてる。

ちょっと休もうか。

いやいや、そんな時間はない。
一日中寝たくなってしまうさ。

母は、中学しか出ていない。

勉強はしたほうがいい。

知能は鍛えたほうがいい。

母は、ちょっと変わってる。

母は、うそつきだ。

本当に。

私はただ、だまされて育って、変な人になった。

でも、真実を知っている。

母が、そういう人だって知っている。

だからすでに、私に母はいない。

だからとてもさみしい。

私の母は、産みの母より先にいる。

それはとても大きな。

大きな母性。

あるいは父性。

それを信じるしか今はできない。

現実と違う、私の感性でしか、
生きていけない。

どこか狂っているのかもしれない。

現実を受け止めきれない。

でも、私の現実、は、大きな何かに守られている。

それを感じている。