わからない人たち

私さ、胸が痛くてさ。
心重くてさ。

息子が登校拒否で、そう、不登校で、
甘えててさ、
腹立つわけ。



何様のつもりだよ。
食いたくもない焼肉食わされてよー
使いたくもない金使わされてよー


明日は塾行かないし学校にも行かない、だと、


もう、無視する。


いいかげん、甘えるのも、ヤメロ。


くそ腹立つ。
我が子ながら、顔も見たくない気分だ。
放っておけば夕方まで部屋から出てこない。
塾なんて行く気もない。



知るか。



家から出て行ってもらう。
夫はそういった。
あんな息子、ひどすぎる。


恩をあだでしか返さない。


情けない。



夢も希望もあったもんじゃない。



何だ、あの人は。
屁理屈ばかりこねて、
人のせいにばかりして、
ぐーたらして。


私のやさしさも全部裏返し。
情けない。


理想の息子じゃないから、
そういって子供を殺す親もいる。
そういって、
親の愛情を信じない。


馬鹿じゃないのか。


ここまでしてもらって、
ありがとうの一つも、
何もない。


死ねるわけでもないくせに、
親を困らせて楽しんでいる。


殺したくなるよ、正直。


もう、知らない。

勝手にしろ。


俺の手にはおえない。



私が死んでしまう。
ストレスで。
不正出血も病院に行けてない。

癌かもしれない。



私なんて、いない方が良いのかもしれない。



まあ、いたって、いなくたって、
どっちだっていいのだろう。


アホだから。



また、同じ一日が始まると、
夫は眠った。


何もかも私を傷つける。


どうして何でもない一日を大事に出来ないの。
どうして学べる喜びを避けて通るの。


私には分からない。


あの人たちがわからない。


贅沢なあの人たちがわからない。