いらっ

パパが帰らない。
酔っぱらってしまいそうだ。


ばあちゃんから電話があった。
息子を心配するどすのきいた、怖い声。
母、の声。
電話を切って、いらっとした。


息子を怒鳴りつけて、
二階にいってもらったほどだ。


一人取り残された私の居場所はここしかない。


「たなは日記」。



午後7時半、夫はまだ帰らない。
どうしても仕事が忙しい。
帰ったら、餃子を焼いてあげよう。


私はマーボー豆腐を二人前頂きました。



ワインがなくなった。
残念。ていうか、やっつけた感かな。
もう飲まなくていい。


息子と一緒にいたい。



寂しい。


寂しさが人をおかしくしてしまう。



私もたくさんの涙を流してきたけれど、
うれしくて泣いたことあるかな。
記憶にない。
悲しいことが多い。
というか、私の感受性が、悲しみをとらえてしまう。



だから、ああいう人を夫にしたのだ。



ああ、馬鹿な私。
自分を掘り下げたって、つまらない。


ワイン一本空でーす。



頭にくる。息子。
ばあちゃんにほんとにもうママはぐーたらしてねえ、と。
しょうもないぐーたらなんだよ、といったのだ。
まるで思いやりのない言葉。
信じられない。


ばあちゃんにかっこつけるつもりはない。
でも、ぐーたらしてなかったじゃない。
一生懸命料理してたじゃない。
その料理も、好きなものしか食べず、
3人分のヨーグルトを食べ、
チョコレートにお菓子ぼりぼり。
何様?


お聞きしたいんですけれど、
あなた何様?


私のことなんて、
嫁ができたら、お払い箱のポイ。でしょ。


それでいいけどさ。


ああ、頭に来た。



なんだろうこの怒りは。
ふしぎ。


ばあちゃんから来た怒りなんだ。
私が吸収してあげたのだ。
怒り満載なのだ。


人の家庭を不幸にして、
ばーちゃんの意地の悪さよ。



というか、どうしてこんなに、
腹が立つのか自分でも分からない。

私を忘れていたからだ。


遠慮しろと言っているのではない。


でも言い方があるだろうって思うのだ。


息子が下りてきて仲直りするので。
ほな。