おばさんになっても

今日は、どんな一日かしら。
もう、眠れないかな、朝まで?

シャワー浴びてこようか。

髪の毛がかゆい。

もう、44歳なんです、私。
私がおばさんになっても、を、聴いたりしてる。
せつない。
そうか、おばちゃんなんだなあ、私もさ。
心も、変わるものだなあ。
青春が、成熟していく。
乾いていく。
色を無くす。

少し、何か、取り掛かりたい。
何かに取り掛かりたい。

シンプルになるのはいいけれど、
救われない気持ちを、
ただ放置していたら、
私は、腐敗してしまう。

イメージを持とう。
記憶をたどろう。
ルーツを、書き残そうか。
思い出がぽろぽろとこぼれるように。

それとも、私がやりたいのは、
なんだったかしら。
絵本をかきたいと、
思って、それが夢だったの。
でも、あきらめかけてる。

希望が、つぶれてる。

日々の生活を愛してる。
それだけでもいいのかもしれない。

でも、特別なことが一つもできない。

夫と話す時間も減ってしまった。
息子との時間はある。
母親として、やるべきことはたくさんある。

子育て期間中だもの。

ドライブしたいわね。

青森の、黒石のほうとか。

お盆が来るから、
お盆の準備もしないとね。

太った体、どうにかしたい。

私が特別に見えるのは、太った体のせいだ。

ひどく、醜い。

美しさばかり求めた時期があったから、
罰が当たったんだ。

復讐のように体重は増えて、
私は病んでしまっていた。

ふんわりと包み込む、
家族の存在が、
私を強くしてくれた。

もう、どこにも行きたくない。

今日はうちにいたいよ。

でも、仕事。

シャワー浴びよう。
哀しくなる前に。