スーパーのおばちゃん

頭がおかしくなりそうだ。


孤独すぎて。


夫がいない夜。


子供はゲームに夢中。


私は家事もできずに、
ここにきてしまった。


髪の毛切ろうかな。


髪の毛染めてからろくなことがない。


仕事は、淡々とこなしてる。


本社や実家は恐ろしい。


鼻血が出そう。


部屋を暗くしたら、気持ちが落ち着いた。


今は夜だと、教えてくれた。


朝も昼も夜も夜中も、気分というものがない。
時計が指し示すだけ。


ご飯の時間を教えてくれるだけ。


眠る時間がやってくるだけ。


って、感じてたけれど。


暗い夜に、こんなに気持ちが落ち着くなんて。


すがすがしい朝に。


そうか、一日生きた。


切羽詰まって、今日も生きた。


母に当たり散らされた。

人の話なんて聞かずにぷんぷん怒ってばかり。


最近の母は変だ。
父は病気だから仕方ないけれど、
母は、変だ。


嫌いな種類の人間だ。


親だって仕方がないよ。


その親から離れない限り、
私の本当の人生はやってこない気がして。


もっと素直になりたいし、
もっと人を思いやりつつ、
気持ちのわかる人間になりたいと。


そして自由になりたいと、
望んでる。


今日、スーパーのおばちゃんが、
優しくしてくれた。
ありがとう。


うれしかった。


気を使ってくれたのがわかったのだ。
外見も心も疲れ切っているのを見透かされたのだ。


あんなおばちゃんに甘えたい、
そんな夜だ。


母親は何もわかっていないから。

これ以上、わかることなんてないから。